【5月14日 AFP】米大統領選で共和党の指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が情熱的なキスを交わす場面を描いたストリートアートが13日、リトアニアのソーシャルメディアで急速に拡散した。トランプ氏の対ロシア政策への懸念を示すものだとみられる。

 首都ビリニュス(Vilnius)に登場したこの壁画は、1979年に撮影された旧ソ連のレオニード・ブレジネフ(Leonid Brezhnev)書記長と旧東ドイツの政治家エーリッヒ・ホーネッカー(Erich Honecker)議長の情熱的なキス写真を想起させる。

 自身が営むハンバーガー店の外壁にこの大壁画を描かせたドミニカス・チェチュカウスカス(Dominykas Ceckauskas)さんはAFPに「われわれは新たな冷戦(Cold War)のような状況にあり、米国がロシアとの友好関係を求める大統領を選ぶ可能性がある」と語った。

「この2人のヒーロー(トランプ氏とプーチン大統領のこと)には多くの類似点がある。両者とも強烈な自我を持っているが、そんな2人がうまくやっていくのを見るのは面白い」

 ビリニュス大学(Vilnius University)国際関係・政治科学研究所(Institute of International Relations and Political Science)のケストゥティス・ギルニウス(Kestutis Girnius)准教授はAFPに次のように述べた。

「この壁画はドナルド・トランプ氏がウラジーミル・プーチン大統領にこびへつらい、安全保障に関するリトアニアの懸念を無視するかもしれないという一部のリトアニア人が抱く恐れを表している」

(c)AFP