【5月13日 AFP】米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の元執事が、フェイスブック(Facebook)でバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は殺害されるべきだとの投稿を繰り返しているとして、大統領警護隊(シークレット・サービス、US Secret Service)は12日、調査に乗り出すことを明らかにした。

 米誌マザー・ジョーンズ(Mother Jones)によると、脅迫メッセージを投稿しているのはトランプ氏の執事を17年間務めたアンソニー・セネカル(Anthony Senecal)氏(84)。「友達」だけが閲覧できる11日の投稿では、オバマ氏を「ゼロ(無に等しい存在)」と呼び、「最初の任期中にわが軍に連行され、敵の要員として撃ち殺されるべきだった」などと述べている。

 2015年4月にはオバマ氏を「反逆罪でつるさなきゃいかん」と主張。その1か月後にも「政府に巣くうこのクズを米国から追い出すのに手を貸そう」、オバマ氏を「ホワイトモスク」から引きずり出し、「そのポーチから痩せこけたケツをつるす」ことになっても構わないなどと投稿している。

 セネカル氏自身、こうしたコメントを投稿した事実をマザー・ジョーンズ誌に認めている。

 同誌によれば、セネカル氏はフロリダ(Florida)州にあるトランプ氏の邸宅「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」に1950年代から住んでおり、執事を引退した2009年以来はそこで「歴史家」の職にある。ただ報酬はもらっておらず、邸宅のツアーガイドとしてお金を稼いでいるという。

 一方、トランプ氏の選挙チームはセネカル氏について問われた際、同氏はマーアーラゴ邸ではもう何年も働いていないと答えている。(c)AFP