■TVで見ていたフェルプス

 身長190センチ前後のフェルプスやロクテに対し、萩野は177センチ。しかし本人は、それを不利には感じていないようだ。「(彼らとレースするのが)楽しみです」と話す萩野は、一昨年のアジア競技大会(17th Asian Games、Asiad)で中国の巨人、孫楊(Yang Sun、ソン・ヨウ)を抑えるなどして、合計4つの金メダルを獲得した。

 萩野はフェルプスへの憧れを隠そうとしない。フェルプスは3度の五輪出場で22個のメダルを獲得、うち18個は金メダルと、五輪で最も輝かしい実績を残したスポーツ選手だ。

 萩野は、「フェルプス選手にあこがれていたので、ああいうスイマーになりたいと思って、テレビの外から応援していた。2008年の(北京)五輪で8冠を取ったときもテレビで見ていましたし、2004年のアテネ大会も見ていました」と幼少期の思い出を語りつつ、「今は同じ舞台に立って、勝負できるようなところに来た。実際に同じ舞台に立って、勝ちたいという思いが強いです」と続けた。

「勝つことを目指していますが、勝ったとしてもフェルプス選手には遠く及ばない」

「だからこそ五輪は素晴らしいものだと思う。(フェルプスとは)何度も泳がせてもらっていますが、4年に1度のあの舞台で一緒に泳げること。そういう選手と一緒に泳げるだけで幸せ。それはフェルプスだけでなく、ライアン・ロクテ選手だって、もちろんそうです」

 リオ五輪では、ロンドン五輪の400メートル個人メドレーで銀メダルを獲得したブラジルのティアゴ・ペレイラ(Thiago Pereira)も、メダル争いのライバルとなるだろう。

「ティアゴ・ペレイラ選手もずっと活躍し続けている。良い勝負がしたいと思います」

 萩野は一方で、「本当にいろんな選手が出てきて、それぞれのプライドや実力、すべてをぶつける場だと思う」と述べ、同胞の瀬戸大也(Daiya Seto)ら、他のライバルに対する注意も怠っていない。