【5月4日 AFP】チケットの不正な販売などが疑われるフランステニス連盟(FFT)の事務局とジャン・ガシャサン(Jean Gachassin)会長の自宅が家宅捜索を受けた。3日、関係筋が明かした。

 仏金融検察によると、今回の捜査は全仏オープン(French Open)のチケットの不正な販売と、「ローラン・ギャロス・スタジアム(Stade Roland Garros)の拡張工事受注の条件」に関する疑惑を受けてのものだと話しており、南仏タルブ(Tarbes)の旅行代理店も捜査対象になっている。

 FFTは事務局の家宅捜索が行われたことを認め、検察に全面的に協力していると話した。FFTの顧問弁護士はAFPに対し、「連盟は過去10年間、チケットの不正売買を制限するのに、重要な役割を果たしてきました」と述べている。

 FFTについては、チケットの不正販売や、全仏オープンの会場であるローラン・ギャロスの拡張をめぐるいざこざがあるとのうわさが数か月前から浮上していた。

 2月には風刺的な仏週刊紙カナール・アンシェネ(Le Canard Enchaine)に、ガシャサン会長が旅行代理店勤務の友人に全仏オープンのチケットを額面価格で横流しし、その友人が5倍の値段で販売していたという記事が掲載された。この件については、都市・青少年・スポーツ省が2015年9月から調査を行っていた。

 FFTはほかにも、取締役のジルベール・イザーン(Gilbert Ysern)氏の解任にも揺れている。イザーン氏は2月、ガシャサン会長との確執で解任されると、同国トップ選手のジル・シモン(Gilles Simon)とジュリアン・ベネトー(Julien Benneteau)がイザーン氏の支持を表明し、仏テニス界は二分されている。(c)AFP