■コミュニティーの柱

「秘訣(ひけつ)は時間に正確なこと。毎朝同じ時間に牛乳が届くのがお客さんは好きだ」とガーナーさんは言う。

 周辺の人たちに頼ってタイミングを計ることもある。毎朝会う自転車の男性もその一人だ。 「早いかね?」 とガーナーさんが尋ねると、「1分早いよ!」 と答えが返ってくる。

 午前7時半、最後の配達を終えると、通勤ラッシュで渋滞している道路を通って倉庫に空の木箱を戻しに行く。

 ガーナーさんは牛乳配達員を特別な存在だと考えている。大事にされ、友達とみられているのだという。

「お年寄りは雑談するのが好きだし、電球を替えてあげることだってある。1週間、私にしか会っていないというケースもよくあるよ」

「牛乳配達員はこの国の伝統の一部で、みんなそれを失いたくないのさ」 (c)AFP/Robin MILLARD