【4月16日 AFP】スペイン・バブル期の象徴とされながら「ゴースト(幽霊)空港」と化し競売に掛けられていたシウダーレアル(Ciudad Real)空港が5600万ユーロ(約69億円)で売却された。スペイン司法当局が15日、明らかにした。

 一時は建設・不動産ブームに沸いたスペインだが、7年前にバブルがはじけ、シウダーレアル中央空港にもそのあおりがおよんだ。

 同空港は、首都マドリード(Madrid)のバラハス(Barajas)国際空港を補完する役割を担うとの触れ込みで工費約10億ユーロ(約1227億円)をかけてマドリードの南方約240キロに建設された。開港は2008年。年間250万人の利用客を当て込んでいたが、就航便数が伸びず、2010年に倒産。2012年にあえなく閉鎖となった。

 昨年の入札公告でも投資家の関心はほとんど集まらず、結局、5620万ユーロ(約69億円)で「CRインターナショナル(CR International)」なる企業に売却されたことがカスティーリャ・ラ・マンチャ(Castilla-La Mancha)州地裁の発表で明らかになった。

 同地裁の広報担当者はAFPの取材に、近日中に詳細を発表すると語った。

 シウダーレアル空港に関しては昨年、中国の投資ファンド「Tzaneen International」が1万ユーロ(約120万円)での買収を表明していたが、スペインの通商法廷はこれを却下している。(c)AFP