【4月15日 AFP】メキシコ南西部ゲレロ(Guerrero)州イグアラ(Iguala)市で2014年9月に学生43人が失踪した事件で、国家人権委員会は14日、連邦警察官2人が関与していた疑いがあると明らかにした。連邦警察官の関与が取り沙汰されたのは、これが初めて。

 事件の捜査について国際人権団体や独立調査員などから批判が集まる中、今回の発表を受け、事件は新たな展開を迎えている。

 検事総長事務局は、2014年9月26・27日に起きた大規模なこの失踪事件に関連し、複数の地方警官を訴追。一方、国家人権委は、地元警官らが学生15~20人を乗せたバスを止めたイグアラ市の裁判所付近で、連邦警察官2人を見たという目撃者の証言を得たとしている。

 同委員会はさらに、ウイツコ(Huitzuco)町の別の警察当局も、学生らの失踪にこれまで知られていなかった役割を果たしていたと明かした。

 バスは事件当日の夜、約100人の学生が今後の抗議行動に利用しようと奪った5台のうちの1台だった。

 事件を調べている委員の一人は、当局は学生らの「失踪の新たなルート」を調べるべきだと指摘している。(c)AFP