【4月14日 AFP】アイルランドで行われた総合格闘技「トータル・エクストリーム・ファイティング(TEF)」の試合後、ポルトガル人ファイターのジョアン・カルバーリョ(Joao Carvalho)が死亡したことを受け、アイルランドのスポーツ相は、このような事故をずっと恐れていたと述べ、プロモーター(興行主)に対する締め付けを強化すると宣言した。

 28歳のカルバーリョは、9日にアイルランドの首都ダブリン(Dublin)で行われたTEFのイベントで、同国のチャーリー・ワード(Charlie Ward)と対戦し、3回TKO負けを喫すると、試合での衝撃が原因となって、11日夜にこの世を去った。

 試合後、カルバーリョは脳手術を受けたが、ダブリンのボーモント病院(Beaumont Hospital)で重体が48時間続いた後、命を落としている。

 映像を見る限り、カルバーリョは倒された後も頭部に9回パンチを食らい、ようやく試合が止められた。

 アイルランドのマイケル・リング(Michael Ring)観光・スポーツ相は13日、同国のラジオ局ニューストーク(Newstalk)に対し、「いつかこういう事態になると、誰よりも先に分かっていた」と話した。

「運営者には書簡を送り、国内で行われる他競技と同じ基準でイベントを開催してほしいと伝えた。これからも続けていくつもりだ」

 アイルランドの警察は13日、カルバーリョがなくなった時の状況について、捜査を行っていると述べている。検視の結果によっては、何がカルバーリョの死につながったのか、明らかになる可能性もある。(c)AFP/Douglas DALBY