【4月10日 AFP】先進7か国(G7)外相会合が10日、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官や岸田文雄(Fumio Kishida)外相らが出席して広島市で開幕した。

 ケリー国務長官は前の訪問地アフガニスタンから山口県の米海兵隊岩国航空基地に降り立った。そこから東に移動し、米国務長官として初めて原爆が投下された広島を訪問した。G7外相会合は山積する国際問題について意見を交換する予定だが、同長官の象徴的訪問によって幅広い外交課題はかすんでしまっている。

 ケリー氏の訪問は、来月のG7首脳会議(伊勢志摩サミット)で来日するバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の広島訪問につながる可能性もあるとみられている。実現すれば、オバマ氏は現職の米大統領として初めて広島を訪問することになる。

 外相会合には核保有国の米国、英国とフランスに加え、カナダとドイツ、イタリア、日本も参加する。中東情勢、難民問題、ウクライナ紛争、テロリズムなどの国際的な問題が話し合われるとみられる。

 ホスト国の日本は領有権をめぐる南シナ海(South China Sea)での緊張や北朝鮮の核兵器などの問題を取り上げることも望んでいる。ケリー氏らG7各国の外相は広島市の平和記念公園(Peace Memorial Park)も訪れる予定になっている。(c)AFP