【4月10日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第80回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2016)は9日、米ジョージア(Georgia)州オーガスタ(Augusta)のオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ (Augusta National Golf Club)で3日目が行われ、ジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)が通算3アンダーで単独首位の座を守った。

 スピースは、期待されたロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)との対決で完勝を飾ったものの、終盤で崩れたことで、思いもよらない3選手から追い上げられる立場となった。

 前回大会覇者のスピースは、マキロイと1打差の首位でこの日のラウンドをスタート。しかし、両者の「対決」は実体化することなく、その差は5ストロークに広がった。

 史上4人目となるマスターズ連覇を目指す22歳のスピースはこの日、1オーバーとしたものの首位を守った。これでスピースは、前年大会も含め7日間連続でマスターズの首位に立つという、大会記録を樹立している。

 単独2位には通算2アンダーでスマイリー・コーフマン(Smylie Kaufman、米国)がつけ、松山英樹(Hideki Matsuyama)とベルンハルト・ランガー(Bernhard Langer、ドイツ)が通算1アンダーで3位タイにつけている。しかし、スピースが18番でダブルボギーをたたかなければ、その差はより大きなものとなっていた。

 オーガスタ・ナショナルは速いグリーンに加え強風が吹くなど牙をむきだしにして多くの選手を失望させており、決勝ラウンドに残った57選手のうち、上位4人だけがアンダーパーとなっている。

 一方で、この日最も注目を集めたのは58歳のランガーだった。マスターズで2度の優勝経験を持ち、これが33回目の大会出場となったランガーは、36歳年下のスピースから5打差で3日目を迎えた。

 厳しいコンディションの中、ランガーは見事なショットメークと針の穴を通すようなパットを見せると、13番から3連続バーディーを奪った。最終18番でボギーをたたいたものの、まだメジャー最年長優勝の可能性を残している。

 現在のメジャー最年長優勝記録は、1968年の全米プロゴルフ選手権(1968 PGA Championship)を制したジュリアス・ボロス(Julius Boros)の48歳となっている。(c)AFP/Alan KELLY