【4月6日 AFP】コンゴ共和国の首都ブラザビル(Brazzaville)で治安部隊と反体制派とみられる勢力が衝突し、5日の政府発表によると民間人2人を含む少なくとも5人が死亡した。政府側は「テロ攻撃」だと主張し、約50人を逮捕したとしている。

 衝突は4日未明、野党の支持勢力が多いブラザビル南部地区で発生。激しい銃撃戦となり、パニックに陥った住民多数が避難を余儀なくされた。

 政府報道官はツイッター(Twitter)で、治安部隊の隊員3人と民間人2人のほかに襲撃者12人が死亡したと明らかにした。警察の駐在所6か所や役場、税関2か所が放火され、襲撃者らは武器や弾薬を持ち去ったという。

 政府側は今回の襲撃について、1990年代に2つの内戦に参加した後、解散していた民兵組織、通称「ニンジャ(Ninja)」の犯行との見方を示している。

 コンゴでは3月20日に大統領選が行われ、汚職と縁故主義を批判されながら32年間権力を握ってきたドニ・サスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso)大統領の勝利が4日、憲法裁判所で認められた。サスヌゲソ大統領が60%以上の得票率で再選した選挙結果については、敗れた対立候補5人が「大規模な不正行為」があったとして異議を申し立てていた。

 ニンジャを率いていたプロテスタントの牧師フレデリック・ビツァング(Frederic Bintsamou)氏、通称ントゥミ(Ntumi)牧師は最近、同大統領選で次点になった野党のガイブライス・パルフェ・コレラ( Guy-Brice Parfait Kolelas )氏への支持を表明していた。(c)AFP