【4月5日 AFP】ミャンマーの与党・国民民主連盟(NLD)は4日、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)党首が新政権の2つの主要閣僚ポストから退き、新大統領の報道官に就任することを明らかにした。

 軍事政権下に制定された憲法により大統領就任が禁じられているスー・チー氏は、新政権の重要なポストを兼務することで、数十年ぶりに同国に誕生した文民主体の政権に対する実権掌握を進めている。スー・チー氏は大統領を「超える」存在になると明言し、級友で側近のティン・チョー(Htin Kyaw)氏を新大統領に指名した。

 NLDはスー・チー氏のために、大統領と議会の調整役を担う「国家顧問」という役職を新設する提案を議会に提出し、承認を求めている。その一方でNLDは先週、スー・チー氏が外相、電力・エネルギー相、教育相、大統領府相という4つのポストを兼務することを発表していた。

 だがNLDは4日の議会で、電力・エネルギー相、教育相について新たな閣僚候補を指名。代わりにスー・チー氏が大統領報道官に就任すると発表した。この措置により、多忙なスー・チー氏は日常的な職務が軽減され、ティン・チョー大統領に対する影響力が強化されることになる。(c)AFP