世界初のペレ神殿、戦時下のウクライナで奇跡的に保全
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■「ここはサッカーの聖地」
さらに驚くべき事実は、欧州で最も悲惨な紛争地域の一つであり、1990年代にバルカン半島(Balkans)で戦争が勃発して以来、9200人近くの犠牲者を出している戦火の中で、この記念館が難を逃れていることだ。
工業地帯の一つであるルガンスクは、反政府勢力の戦車やミサイル発射装置に囲まれており、クドビン氏は「記念館は、戦争が始まってから閉まったままです。あちこちで爆弾が破裂したり、飛んできたりするのです。この記念館にも何か当たるかもしれないと、本当に怖い思いをしました」と経験を語った。
「でも、ペレはサッカーの神であり、ここはサッカーの聖地だと信じています」と話すクドビン氏の小さな建物は、これまで一度も被害を受けていないという。
■珍しい記念品の数々
75歳のペレ氏は、温かい笑顔を持つ世界的サッカーの親善大使として、若いファンに最も知られた存在といえる。
クドビン氏が建てた2部屋の記念館には、珍しい記念品の数々が壁やケースの中にずらりと並べられており、1958年に撮影され、1980年代にロシアの宇宙ステーション「ミール(Mir)」に運ばれたというペレ氏のサイン入り写真もある。
また、ペレ氏が旧ソ連代表のDFバレンティン・アフォニン(Valentin Afonin)氏に贈った黄金の腕時計も飾られているほか、ペレ氏と、1963年にバロンドール(Ballon d'Or)を受賞した旧ソ連代表GKのレフ・ヤシン(Lev Yashin)氏がサインしたバナーと一緒に、数々の切手や旗も陳列されている。
クドビン氏は、「自転車と交換して、ペレ氏が写った雑誌の切り抜きを手に入れました。40年前のことです。それから、収集を始めました」と明かした。