【3月25日 AFP】サッカー界において、その華麗なプレーでファンを魅了した偉大な名手の一人であり、選手としても指導者としても数々の栄誉に輝いたヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏が24日、肺がんのため死去した。68歳だった。

 クライフ氏の家族によって訃報が流されると、世界中から哀悼の意を表すコメントが殺到。サッカー界のレジェンドからは、元オランダ代表の故人に対し、「トータルフットボール」の体現者として史上最高の選手とたたえる声も上がった。

 クライフ氏の公式ウェブサイトで発表された声明では、同氏が「がんとの厳しい闘病生活の末に、家族に見守られながらスペイン・バルセロナ(Barcelona)で安らかになくなりました」と明かされた。

「この悲痛な知らせに際し、大きな悲しみに暮れる遺族のプライバシーを尊重していただけるようお願いします」

 クライフ氏は、現役時代にオランダ・エールディビジのアヤックス(Ajax)に所属して欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の前身であるヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup)でチームの3連覇に貢献。アヤックス時代の1971年とスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)時代の1973年と1974年には、バロンドール(Ballon d'Or)も受賞した。

 一方、指導者としてもバルセロナを率いて1992年にヨーロッパチャンピオンズカップのタイトルを獲得しているクライフ氏は、一時期はヘビースモーカーとして知られ、昨年10月には肺がんを患っていることを公表。しかし、今年2月には診断結果が「極めて良好」であったと明かしていた。(c)AFP