【3月15日 AFP】米ノースカロライナ(North Carolina)州の警察当局は14日、米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走るドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の選挙集会で抗議者の黒人男性が支持者に顔面を殴打された事件をめぐり、同氏が暴動を扇動した可能性があるとみて、捜査を行っていることを明らかにした。

 同州ファイエットビル(Fayetteville)で9日に行われたトランプ氏の選挙集会では、抗議を行ったラキーム・ジョーンズ(Rakeem Jones)さんが、ジョン・マグロウ(Brian McGraw)容疑者(78)に殴られる事件が発生。同容疑者は、暴行や治安紊乱(びんらん)の罪に問われている。

 トランプ氏は事件後、マグロウ容疑者の訴訟費用を負担することを検討していると発言していた。同州カンバーランド(Cumberland)郡の保安官事務所は声明で、トランプ氏とその陣営に「暴動の扇動」に相当する違法行為がなかったかを捜査していると発表した。

 トランプ氏の集会では先週末、反対派と支持者の衝突が相次ぎ発生。反対派からはトランプ氏が自身の集会や選挙運動で過激な雰囲気をあおっているという批判の声が上がっている。

 民主、共和両党の候補指名争いは15日、フロリダ(Florida)、イリノイ(Illinois)、ミズーリ(Missouri)、ノースカロライナ、オハイオ(Ohio)の5州などの予備選・党員集会が集中する「スーパーチューズデー2(Super Tuesday 2)」を迎える。(c)AFP