【3月14日 AFP】タイの首都バンコク(Bangkok)にある同国最大手行の一つ、サイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)本店で13日夜、消火装置から誤って消火剤が噴射される事故があり、8人が窒息で死亡、7人が負傷した。同行と救急当局が14日、明らかにした。

 サイアム銀行の声明によると、事故が起きたのは本店の地下室。当時、銀行内では契約会社の作業員らが消火装置の点検改修作業に当たっていたという。作業員が誤って装置を作動させたことから化学消火剤が噴射され、酸素濃度が急激に低下したため室内にいた人々が死傷したとみられる。

 この化学消火剤は、水で消火すると書類や電子機器に損害が出る環境で使われる噴霧タイプの消火剤で、製造元のウェブサイトによれば薬剤の粒子に窒息効果はないとされている。しかし、製造元は人のいる環境での使用を避けるよう注意しているほか、「誤って浴びた場合も5分まで」と指摘している。(c)AFP