■「非常に困難な仕事」

「ドイツは依然として脱原発を願う唯一の国だ」と、元環境相で現在、この分野の権威とされているクラウス・トップファ(Klaus Toepfer)氏は語る。

 メルケル首相自身も、エネルギー転換は「非常に困難な仕事」だと認めている。

 クリーンエネルギー技術の助成金から、ドイツ北部沿岸にある風力発電所と西部や南部の人口密度の高い地域とを結ぶ電力供給網の建設まで、考慮しなければならない様々な側面がある。

 また、電気料金の大幅な上昇は経済的な競争力を阻害する可能性があるため、価格にも注意しなければならない。

 ドイツの政策立案者らはこうした側面すべてに取り組んできたが、成果はさまざまだ。

 楽観主義者らは、再生可能エネルギー源は昨年の全消費電力量の3分の1をまかない、その供給は非常に安定していると指摘する。

 ドイツ電力最大手エーオン(E.ON)のヨハネス・タイセン(Johannes Teyssen)最高経営責任者(CEO)が、「徐々に、再生可能エネルギーはエネルギーシステムの基礎となってきている」との認識を示す。一方、アゴラ・エネルギーベンデのグレイシェン氏は、「エネルギー効率や送電網を発展させるためにしなければいけない仕事はまだある」と述べた。(c)AFP/Mathilde RICHTER