テニス界はシャラポワ問題と世代交代の波を乗り越えるか
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■「美しいものは売れる」
今回の問題を受け、米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)、独高級スポーツカーメーカーのポルシェ(Porsche)といった大手スポンサーがシャラポワと距離を置き始めたのに対し、ラケットメーカーのヘッド(HEAD)社は忠誠を誓っている。競技を離れたとしても、シャラポワブランドには価値があるとみているようだ。
シャラポワが以前放った「美しいものは売れる」という名言は、専門家をもうならせた。
スタイナー氏は、「シャラポワは、世界の女性アスリートで最も市場価値が高い。セレーナ・ウィリアムスや、(アルペンスキー選手の)リンゼイ・ボン(Lindsey Vonn、米国)をも上回っています」と分析している。
「世界中で彼女を知っているという人の76%を(著名人の影響力調査などに用いられる)わが社の『Celebrity DBI』という指標に照らし合わせると、74%が彼女に好感を持っており、75%があこがれにも似た強い感情を抱いています」
「各ブランドは、今後どれほどの影響が出るのか見極めているところだと思いますが、あまり早く関係を断って、すぐさまライバル企業に持っていかれないよう注意深く行動しているようです」
一方では、9月で35歳になるセレーナが、シュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏と並んで、グランドスラムでオープン化以降最多となるシングルス通算22勝を達成し、その強さをいつまで維持するのかには、疑問が投げかけられている。