■テクニックも武器

 その一方で、グラフ氏は、パワーヒッターがショットメーカーを追いやる時代はまだ訪れていないと分析しており、「シモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は、体の強さにはあまり恵まれていなくても、素晴らしいテニスをみせている」と話している。

「アンゲリク・ケルバーに関しても、それほど身体的な強さはありません。しかし、彼女たちはコートを使って多彩なショットを繰り出していて、まだ(テクニックは)武器として通用しています」

「現代の選手は、私たちが使っていたのとは違う技で戦っています。技は常に変化し、それがテニスのあるべき姿です」

 全仏オープン(French Open)のジュニア大会のプロモーションで東京を訪れているグラフ氏は8日、ドーピング違反を告白したマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)に関してのコメントを避けた。この問題ではセレーナが、長期の出場停止処分が科される可能性があるシャラポワに対して、その「勇気」をたたえている。

 一方、全豪オープンを制したケルバーについて、グラフ氏は今後もさらにグランドスラムで勝利を収める可能性を示唆すると、「彼女を見守り続けてきました。彼女とはこの数年間、一緒に練習をしたこともあります」と明かした。

「彼女には才能と素質があることを十分に認識しました。彼女は長い間必死に努力してきましたが、少し自信が足りないように感じていました。でも、正しい方向に向かっていて、あとは時間の問題だと思っていました」

 グラフ氏はさらに、「彼女はあらゆるサーフェスで十分に戦えますから、もっと勝利を手にできると思います。とにかく今は好調を維持して自分の実力を信じていくことです。全豪オープンで優勝したことが追い風になり、もっと自信をつければ結果に結びついていくと思います」とエールを送った。

(c)AFP/Alastair HIMMER