【3月9日 AFP】韓国のプロ囲碁棋士・李世ドル(イ・セドル、Lee Se-Dol)氏と、米グーグル(Google)が開発した囲碁の人工知能(AI)「アルファAlphaGo)」の対局が9日、始まり、AIが3時間半に及んだ初戦を制した。約3000年の歴史を持つ中国由来のボードゲームである囲碁の「21世紀の対決」は、今後5日間にわたって続く。

 過去10年間のうちの大半を世界ランキングのトップに立ってきた李氏か、それとも昨年10月に欧州囲碁チャンピオンのファン・フイ(Fan Hui)氏に5-0で完勝したアルファか、関係者は勝者を予想しかねている。

 製作者によると、対戦経験から学習し、向上していくアルゴリズムを採用したアルファゴは、フイ氏との対戦時よりも強くなっているという。人間と機械のどちらが優位かをめぐる戦いは、過去約10年にわたる人工知能(AI)領域での成果を測る大きな試金石でもある。

 対局を控えた8日、李氏はソウル(Seoul)での記者会見で「少々緊張している」と語った。試合は同市内のフォーシーズンズ・ホテル・ソウル(Four Seasons Hotel Seoul)で行われ、勝者には100万ドル(約1億1200万円)の賞金が与えられる。(c)AFP