【3月4日 AFP】南スーダンにある国連(UN)の民間人避難施設が先月17~18日に襲撃された事件について、国連は4日、政府軍の軍服を着用し、銃で武装した集団による襲撃と放火だったと述べ、少なくとも25人が虐殺され、120人が負傷したと発表した。

 2日間にわたる襲撃があったのは、南スーダン北東部マラカル(Malakal)にある避難民キャンプ。国連人道問題調整事務所(OCHA)は、平和維持部隊がキャンプに避難している民間人の保護に失敗した詳細についての報告書を出した。

 同キャンプでは、2013年12月の内戦勃発後に避難してきた4万7000人以上が避難生活を送っていた。国連は、今回の攻撃について戦争犯罪の可能性があると述べている。

 OCHAは、政府軍の軍服を着た部隊がキャンプを襲撃して「民間人に発砲した」という報告は「信頼できる」と表明した。これに先立ち国連は、戦闘は部族間の「若者」の間で起きたものだったとしていた。

 また、OCHAは「戦闘と火災により約3700世帯の仮設住宅と、医療施設や給水車、栄養センター、学校などの人道支援施設が破壊されたり、損傷を受けたりした」と述べた。

 同キャンプで避難生活を送っている人々は、襲撃で46人が死亡したと述べている。国連は死者を18人としていたが、今回25人に修正した。

 支援活動従事者3人も死亡したが、そのうち2人は国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」の南スーダン国籍の医療スタッフだった。(c)AFP