【2月24日 AFP】世界各国の腐敗や汚職を監視する非政府団体(NGO)「トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency InternationalTI)」は23日、国際サッカー連盟(FIFA)への信頼に関する調査結果を発表し、回答者のうち3分の2が、FIFAに不信感を抱いていることが分かった。

 ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長の後任を決めるFIFAの選挙を26日に控え、独ベルリン(Berlin)を拠点とする同団体は、合計28か国、2万5000人のサッカーファンを対象に行った調査の結果を公表した。

 このうち69%は、FIFAを全く信頼していないと回答。それでも50%は、FIFAが名誉を回復するチャンスもあると答えている。

 サッカー界にとっての打撃は、FIFAのスキャンダルによって、競技の楽しみ方が変わったと回答した人が43%もいたことだろう。

 ブラッター現会長が8年間の活動停止処分を科される中、FIFAの新会長に就任するのは、アジア・サッカー連盟(AFC)のサルマン・アル・ハリファ(Shaikh Salman bin Ebrahim Al Khalifa)会長か、欧州サッカー連盟(UEFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)事務局長が有力とみられている。

 それでも回答者の60%は、もし自分たちに投票権があったとしても、立候補者5人の誰にも入れたくないとしている。

 TIのマネジングディレクターは、「ファンとサッカーは、いわば恋愛関係にあります。しかし結果として、試合やイベントの招致、選挙などが、正当なやり方でなく、不正によって行われていると知ったとき、裏切られたと感じるのです」と説明した。

「スポーツは世の中のためにあるべきなのに、サッカーだけでなく、陸上やテニスなど、最近のスキャンダルが示しているのは、どれだけ不正に負けやすい体質になっているかということです。これはすぐにでもなくさなければなりません」

(c)AFP