【1月25日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)が、イスラエル系米国人のデビッド・ブラット(David Blatt)氏をヘッドコーチ(HC)から解任したことを受け、イスラエル国内ではレブロン・ジェームズ(LeBron James)がチームに与えている影響の犠牲になったとの批判が噴出している。

 とあるスポーツジャーナリストは、イスラエル国民のジェームズへの憎しみをイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)への憎しみになぞらえた。

 イスラエルの市民権を持つブラット氏は、同国のマッカビ・テルアビブ(Maccabi Tel-Aviv)を欧州王者に導いて国民にプライドを与えた。2014年にHCとして就任したキャバリアーズが昨季のNBAファイナルに進出すると、イスラエルの人々は夜遅くまで起きて戦況を見守った。

 しかし、キャバリアーズは22日、チームがイースタンカンファレンスで首位という成績を残しているにもかかわらずブラット氏を解任。史上最高の選手と見なす人も多くいるジェームズと同氏の不和が、その理由とも報じられている。

 イスラエル国内でスポーツジャーナリストとして従事するシャロン・ダビドビッチ(Sharon Davidovitch)氏はAFPに対し、「レブロン・ジェームズは、現在イスラエルで最も憎まれている人物だ」と語った。

 ダビドビッチ氏は、はたから見て選手とブラット前HCがうまくやっているようにはみえなかったとして、この解任は正解だったとしたものの、イスラエルのファンは解任を深刻に受け止めていると続けた。

「冗談でもあり、事実でもある。私はイスラエル人のレブロン・ジェームズに対する憎しみを、ハマスへの憎しみとでしか比較できない」

 このニュースを受けて駐イスラエル米国大使や、同国の文化・スポーツ相もコメントを残している。

 バスケットボールは、イスラエル国内でサッカーに次ぐ人気を誇るスポーツだが、イスラエル人選手がNBAで成功を収めることはほとんどない。

 昨年、就任1年目のブラット氏がキャバリアーズをファイナルに導くと、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、祝福の言葉を贈った。しかしながらキャバリアーズは、ステフェン・カリー(Stephen Curry)を擁するゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)の前に敗れ去っている。