【1月25日 AFP】自転車ロードレースのチーム・ジャイアント・アルペシン(Team Giant-Alpecin)に所属する6選手が、スペインでの練習中、逆走車にはねられた事故で、脚に重度の裂傷を負ったエースのヨーン・デーゲンコルプ(John Degenkolb、ドイツ)が、無事に手術を終えた。

 昨年のパリ~ルーベ(113rd Paris Roubaix)覇者デーゲンコルプは、23日に南東部アリカンテ(Alicante)近郊の街ベニヘンブラ(Benigembla)をチームメートと走行中、英国人女性が運転する車に衝突され、裂傷を負っただけでなく前腕も骨折した。

 ジャイアント・アルペシンは24日に声明を出し、「昨日行われた大腿(だいたい)部の手術に続き、ヨーンは今朝、手と、骨折していた前腕の手術を受け、どちらも無事に終わりました」と述べている。

「これから数日の間にドイツへ移動して、腕と手の治療を継続します。それからリカバリーのプロセスに入ります」

「目下の課題は選手の回復ですが、時間がかかるでしょう。この競技においては、今後の予測が難しいのです」

 チャド・ヘイガ(Chad Haga、米国)は、ヘリコプターで病院に搬送され、首と顎にできた傷を手術で修復したものの、眼窩(がんか)骨折については、目の周りの腫れがおさまった段階で、治療を行うことになる。

 ワレン・バルギル(Warren Barguil、フランス)、フレドリック・ルドビクソン(Fredrik Ludvigsson、スウェーデン)、ラモン・シンケルダム(Ramon Sinkeldam、オランダ)、マックス・ワルシェイド(Max Walscheid、ドイツ)の4選手は、24日にアリカンテの病院を退院している。

 バルギルは、舟状骨(しゅうじょうこつ)骨折で手術が必要になる可能性があり、トレーニング復帰には最低でも6週間を要する。

 脛骨(けいこつ)と親指を骨折したワルシェイドは、1か月間の離脱を強いられる。

 ルドビクソンとシンケルダムは、裂傷と打撲を負った。

 チームのイヴァン・スペークンブリンク(Iwan Spekenbrink)最高経営責任者(CEO)は、「昨日の事故がチームに甚大な影響を与えたのは、紛れもない事実だ」とコメントしている。

「選手たちの回復、そして現場に居合わせた人たちの感情処理を優先しなければならない」

「チームが数か月間、停滞状態になるのは間違いない。元通りの強さを取り戻すには時間がかかるだろう。しかし、全員が懸命に取り組み、力を合わせて進んでいくつもりだ」

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