【1月24日 AFP】2015-16アルペンスキーW杯は23日、オーストリアのキッツビューエル(Kitzbuehel)で男子滑降第6戦が行われたが、ここまで好調を維持していたアクセル・ルンド・スビンダル(Aksel Lund Svindal、ノルウェー)がクラッシュして膝に重傷を負い、シーズン絶望となった。

 ノルウェースキー連盟(Norges Skiforbund)の担当者は、同国の公共放送局NRKテレビに対し、「アクセルは右膝の前十字じん帯を断裂しました。手術が行われますが、シーズンはここで終わりです」とコメントしている。

「競技を9~12か月離れることになります。われわれは、こういった事態の対処法についても知識がありますが、長いプロセスになります。何も心配はいりません」

 W杯で最も難易度が高いキッツビューエルの滑降コースで、スビンダルは優勝候補とみられていたが、この日は、スビンダルを含む3選手が同じ地点で転倒した。

 ハンネス・ライヘルト(Hannes Reichelt、オーストリア)とゲオルグ・シュトレイトベルガー(Georg Streitberger、オーストリア)に続き、スビンダルは終盤の圧雪地帯に差し掛かると、バランスを崩して安全柵に突っ込んだ。

 ヘリコプターで救助されたオーストリア勢の2選手とは違い、転倒後も自力で立ち上がったスビンダルだが、スノーモービルに乗せられてコースを後にすると、インスブルック(Innsbruck)の病院で検査を受けた。

 33歳のスビンダルは、今季のW杯で7勝を挙げており、ここまで22戦中13戦を制しているノルウェー勢の快進撃をけん引していた。

 22日にスーパー大回転で優勝したスビンダルは、総合5連覇を狙うマルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher、オーストリア)に107ポイント差をつけ、堂々の首位に君臨していたものの、その差は間違いなく埋められるだろう。(c)AFP