【1月16日 AFP】カナダ西部アルバータ(Alberta)州のエネルギー規制当局は15日、同州では平均で1日1回の地震が観測されているとの統計を発表した。同州では、「フラッキング(水圧破砕法)」を用いて原油が採掘されている。

 当局によると、同州エドモントン(Edmonton)の北西260キロに位置する人口2000人の小さな町、フォックスクリーク(Fox Creek)やその周辺では、昨年だけで363回の揺れが観測されたという。地震活動がより活発な日も何日かあり、昨年の9月11日には、体に感じる地震が18回観測された。

 今年に入って今月12日には、マグニチュード(M)4.8の揺れがフォックスクリークの西30キロで観測された。そこでは、スペインの石油大手レプソル(Repsol SA)が、地下の岩石に高圧で液体を注入して割れ目を作り、原油やガスを採掘している。この工法は水圧粉砕法として知られる。レプソルは、「地震発生時」に水圧粉砕の作業を行っていたことを認めている。

 この技術は、カナダや米国で広く用いられ、エネルギーコスト削減に貢献しているが、欧州諸国のなかにはこれを禁止している国もいくつかある。

 同州のエネルギー規制当局は、12日の地震と水圧粉砕法との関連性を確認していないが、報道官はAFPに対し、調査中だと述べた。

 一方、レプソルは作業を中止し、エネルギー規制当局の再開承認を待っているとしている。新たな規則の下、M4.0以上のすべての地震の後には、作業再開に当たり、当局の承認が必要になっている。レプソルは、作業再開の時期は未定だと述べた。(c)AFP/Duc Tué DANG