【1月12日 AFP】10日に死去した英歌手のデヴィッド・ボウイ(David Bowie)さんは、ポップ界やロック界に多大な影響を与え続けてきた──。そして刺激を受けたミュージシャンには、マドンナ(Madonna)やニルヴァーナ(Nirvana)、ラッパーのカニエ・ウエスト(Kanye West)、レディー・ガガ(Lady Gaga)などビッグネームがずらりと並ぶ。

 彼らはみんな、ボウイさんの常に新しい試みに挑戦し続ける精神に触発されてきた。この精神は、死去の2日前にリリースされた最後のアルバムにもしっかりと表れている。

「デヴィッド・ボウイは、僕に最も大きな発想を与えてくれた一人。彼はとても勇敢で創造力があり、僕たちに一生涯、魔法を見せてくれた」と、ラッパーのウエストは語り、偉大なアーティストの死を悼んだ。また、ボウイさんからの大きな影響で、自らのイメージを変化させ続けていると公言するマドンナも、ツイッター(Twitter)で深い悲しみを表し、初めて見たコンサートは彼の公演だったと打ち明けた。

 米ロックバンドのピクシーズ(Pixies)は、ある1枚の写真をツイッターに投稿し「真の触発」とコメントを添えた。この写真には、スマッシング・パンプキンズ(Smashing Pumpkins)のビリー・コーガン(Billy Corgan)、フー・ファイターズ(Foo Fighters)のデイヴ・グロール(Dave Grohl、当時はニルヴァーナに所属)、ザ・キュアー(The Cure)のロバート・スミス(Robert Smith)ら、ボウイさんに心酔しているアーティストらと一緒に座るボウイさんの姿が捉えられていた。

 ボウイさんには、変幻自在なカメレオンのようなところがある。変化し続ける中性的な外見にジャズからアシッドハウスにまで対応できる音楽的嗜好(しこう)の幅広さ──そこには誰もが楽しめる何かがあった。