【1月9日 AFP】エジプト東部の紅海(Red Sea)沿岸にあるリゾート地ハルガダ(Hurghada)で8日、ホテルが刃物を持った男たちの襲撃を受け、欧州国籍の観光客3人が負傷した。治安部隊により容疑者1人が射殺され、もう1人も重傷を負ったという。

 エジプトで外国人観光客を狙った襲撃は最近で2度目。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出したロシア旅客機撃墜事件以来、最大の収入源である観光収入は激減している。

 地元警察によると、事件があったのはベラ・ビスタ(Bella Vista)ホテルで、オーストリア人観光客2人とスウェーデン人観光客1人が軽傷を負った。エジプト保健人口省の報道官によれば、いずれも容体は安定しているという。

 エジプト内務省によれば、男たちは道路に面したホテルのレストランから侵入し、宿泊客を刃物で脅したという。治安部隊が対応し、逃亡しようとした容疑者に発砲。1人を殺害、もう1人に重傷を負わせた。殺害された容疑者は20代の学生だという。

 地元の観光業者はAFPの取材に、警察がホテル内の人々を避難させ、爆発物処理班が内部を捜索したと話した。

 容疑者の背後関係は現在のところ不明だが、エジプトでは2013年にイスラム組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」出身のムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領が陸軍によって追放されて以来、イスラム過激派による襲撃事件が多発している。(c)AFP/Tony Gamal-Gabriel