【1月8日 AFP】フランスの首都パリ(Paris)で風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)本社銃撃事件から丸1年に当たる7日、肉切り包丁を所持した男が警察署襲撃を試み射殺された事件で、死亡した男はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への忠誠を誓い、フランスがシリアで行っている軍事行動に対する報復が犯行の目的と主張していたことが分かった。

 男はモロッコ出身の20歳前後とみられ、パリ北部18区にある警察署の建物に侵入しようとしていた。当初、自爆ベストを着用していたという情報もあったが、後に偽物だったことが判明した。

 捜査関係筋によると、男はISへの「忠誠を誓う」紙を所持しており、仏軍による「シリアでの攻撃」への報復だと語っていた。また、男の指紋は、2013年に窃盗で有罪判決を受けた路上生活者の男のものと一致した。男は当時、サラ・アリ(Sallah Ali)の氏名を名乗り、1995年にモロッコのカサブランカ(Casablanca)で生まれたと話していた。

 同関係筋によると、男はコートの下に隠し持っていた肉切り包丁を取り出し、警察官らに向かって走り始め、警官の警告を受けても止まらなかったため、射殺された。(c)AFP/Pauline TALAGRAND / Marie GIFFARD