【1月7日 AFP】米軍報道官は6日、イラクとシリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する空爆を実施する米主導の有志国連合が先月、約2500人のIS戦闘員を殺害したと発表した。

 イラクの首都バグダッド(Baghdad)に駐留する米国防総省報道官スティーブ・ウォーレン(Steve Warren)大佐は記者団に対し、「イラク・シリア各地で連合軍が昨年12月に実施した空爆により、推定約2500人の敵側戦闘員が死亡した」と語った。

 同大佐によると、有志国連合による空爆が始まった2014年8月以降、ISはかつて制圧していた領土のうち、イラクでは約40%の2万2000平方キロ、シリアでは約10%の2000平方キロを失ったという。同大佐は「ISIL(ISの別称)は守勢に転じている」と指摘し、「彼らの攻勢作戦が頂点に達したのはおそらく昨年5月だ。それ以降はただ陣地を失うのみだった」と述べた。

 ただ、ISは損失とほぼ同じペースで新規戦闘員を獲得し続けており、特に周辺地域の経済的・政治的に困窮したイスラム諸国から多くの若者がISに合流している。米国は昨年、イラクおよびシリアで活動しているIS構成員は2万~3万人だと推定しており、ウォーレン大佐は6日、この推定数を繰り返した。(c)AFP