■指導者としての力量には不安の声も

 ジダン監督は、指導者としての経験がカスティージャを率いた1年半しかなく、評論家からは経験値の少なさを疑問視する声が上がっている。

 前任のベニテス監督は、半年ほどの在任期間でファンや主力選手からの信頼を最後まで得ることができず、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)やハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)といった主力の一部は、ベンチスタートに公然と不満を口にすることも珍しくなかった。

「銀河系軍団」とも呼ばれるスター選手たちを融合させ、トロフィーを獲得できる集団にまとめ上げることができるのか。ジダン監督は今後、そうしたマネジメント力が問われることになる。

 2001年から2006年にかけてレアルでプレーしたジダン監督は、珠玉の決勝ボレーを決めた2002年のチャンピオンズリーグ決勝をはじめ、現役時代に数々の偉業を達成しており、選手の尊敬とファンの愛情を集める存在となっている。

 しかし、コミュニケーション能力に関しては未知数。選手時代にはたびたび気性の激しさをのぞかせ、現役最後の試合となった2006年のW杯ドイツ大会決勝でイタリアのマルコ・マテラッツィ(Marco Materazzi)に頭突きを見舞った事件はよく知られている。

 2015年のレアルは、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督、そしてベニテス監督という、チャンピオンズリーグ優勝経験のある指揮官を擁しながら、ままならない1年を過ごした。

 リーグ戦では現在3位に甘んじており、首位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とは勝ち点4差、1試合消化の少ない2位FCバルセロナ(FC Barcelona)とも同2差がついている。

 チャンピオンズリーグではグループリーグを突破し、ASローマ(AS Roma)と決勝トーナメント1回戦で対戦することが決まっているが、スペイン国王杯(Copa del Rey 2015-16)では出場資格のない選手を出場させて失格処分を受けた。

 ピッチ外での醜聞も起こっている。ベンゼマはフランス代表の同僚マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)を脅迫した罪で起訴されており、ロドリゲスも先日、時速200キロメートルで高速道路を走って連行された。(c)AFP