【12月17日 AFP】ドイツの検察当局は16日、ナチス・ドイツ(Nazi)の強制収容所とスローガンをデザインしたタトゥー(入れ墨)をめぐり、極右政党「ドイツ国家民主党(NPD)」の地方議員を起訴した。

 検察によると、首都ベルリン(Berlin)北郊の町で地方議会議員を務めるマルセル・ツェッヒ(Marcel Zech)被告(27)は、人種的な憎悪をあおった罪に問われている。有罪なら最長5年の禁錮刑に相当する。

 被告は先月、ベルリンを取り囲むブランデンブルク(Brandenburg)州東部のオラニエンブルク(Oranienburg)で市民プールを訪れ、シャツを脱いだ際に、問題のタトゥーを入れた姿を写真撮影された。

 タトゥーは、独西部にナチスが設置したブーヘンバルト(Buchenwald)強制収容所の正門に掲げられた「各人に各人のものを(Jedem das Seine)」というスローガンと、占領下のポーランドにあったアウシュビッツ(Auschwitz)強制収容所の外観をデザインしたもの。

 地元紙ポツダマー・ノイエステ・ナハリヒテン(Potsdamer Neueste Nachrichten)によると、ツェッヒ被告は22日に出廷する。(c)AFP