■脱走20分後「なんてこった」

 しかし、基地を出てすぐに、大変なことをしてしまったと思ったという。「20分後には『なんてこった、もうどうしたらいいか分からない』と思った」

 バーグダール軍曹は戻った時に待ち受ける「憤怒のハリケーン」を和らげるため、武装勢力の情報を「ボーナスポイント」として持ち帰ろうと思い立った。そこで計画を変更し、路肩に爆弾を仕掛ける武装勢力の跡をつけて情報を集めることにした。

 ところが夜中の移動で完全に道に迷い、夜が明けた頃には砂漠の真ん中に立っていた。そこでAK47(カラシニコフ自動小銃)を持ってバイクで移動していた6~7人の男に取り囲まれたという。

 捕まる際に抵抗したという報道もあったが、バーグダール軍曹は「やつらが私を引っ張り上げた。それで終わりさ」と語って否定した。「私はAK47を持った連中とやり合うほどばかじゃない」

 バーグダール軍曹は有罪になれば終身刑を受ける可能性がある。(c)AFP