【11月24日 AFP】ベルギー警察は23日、首都ブリュッセル(Brussels)で大規模な対テロ作戦が展開されている間、ソーシャルメディア上での情報拡散の自粛要請に応じ、代わりにネコ画像を投稿したユーザーらに対し、「山盛りのキャットフード」で謝意を表した。

「昨夜われわれを助けてくれたネコたちへ…召し上がれ!」というコメントにベルギー警察が添えたのは、山盛りになったキャットフードの写真。金属製のボウルには、フランス語とフラマン語(ベルギー北部の言語)で警察のロゴが入っている。これはフランス語で4400回以上、フラマン語で1400回以上リツイートされた。

 ソーシャルメディアのユーザーらは22日夜、対テロ作戦の展開中は、インターネット上に関連情報を投稿しないでほしいという警察からの公式要請に対し、こぞってネコ画像を投稿するというユーモアにあふれた対応を見せ、「#BrusselsLockdown」のハッシュタグは広く拡散した。

 ネット上には、銃を持ったネコ、おびえたネコ、ヘルメットをかぶったネコの他、人気SF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズに登場するストームトルーパーがネコ型のスピーダーに乗っているシュールな画像までが登場した。

 ベルギー政府は、13日にフランス・パリ(Paris)で発生した同時テロに類似した攻撃の「重大で差し迫った脅威」があるとして、21日朝からブリュッセルに厳戒態勢を敷いている。高まる緊張の中で投稿されたこれらのネコ画像は、市民にとってつかの間の息抜きとなった。

 パリ同時テロで主要な役割を果たし、現在はベルギー国内に潜伏しているとみられているサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)容疑者は、一晩に21人が拘束された大規模な捜査にもかかわらず、依然行方をくらませている。(c)AFP