【11月18日 AFP】ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領は17日、自身の演説中に他の女性と話していたアリアナ・カンペロ(Ariana Campero)保健相がレズビアン(女性同性愛者)ではないかとほのめかした発言について謝罪した。

 この発言は16日、地方のへき地に新しい救急車を引き渡す式典の際になされたもの。大統領は、演説を聴いていなかった保健相に対し、「私は、あなたがレズビアンだとは考えたくない」と語った。

 自らを「フェミニストだが、男らしい冗談を語る者」と称するモラレス大統領のこの発言に対して、女性や男性同性愛者の権利団体は猛反発。大統領は声明を発表し、「私は誰の感情も害するつもりはなかった」「誰かをレズビアンやゲイ(男性同性愛者)と呼ぶことは侮辱や攻撃ではない。政府も私も、個人の性的な選択に反対することはない」と述べた。

 左派の元組合長で、ボリビア初の先住民出身の大統領であるモラレス氏は、過去にも性差別・同性愛者差別的な発言をしたとして非難されたことがある。2010年、環境サミットの際に、女性ホルモンを投与されたニワトリを男性が食べると「男性としての資質に異常をもたらす」から良くないと発言し、批判にさらされた。(c)AFP