【11月18日 AFP】サッカー国際親善試合は17日、各地で行われ、トルコ対ギリシャの一戦では、仏パリ(Paris)で発生した連続襲撃事件の犠牲者への黙とうの際にトルコサポーターが「神は偉大なり」と叫び、ギリシャにブーイングを浴びせる一幕があった。

 トルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相、ギリシャのアレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)首相が観戦した試合では、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した連続襲撃事件の犠牲者に黙とうがささげられたが、多くのトルコ人ファンがその沈黙を破る行為に出た。

 スタジアムにいたAFPのカメラマンによると、イスタンブール(Istanbul)のバシャクシェヒル・スタジアム(Basaksehir Stadium)で行われた試合で、トルコサポーターは「神は偉大なり(Allahu Akbar)」と連呼し、ギリシャに対してブーイングを浴びせ、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領を支持するスローガンを叫んでいたと語っている。

 トルコのファンは、たびたび試合で国家主義的なスローガンを口にしているが、今回の行為がパリの連続襲撃事件を非難したものなのか、歴史的に因縁関係にあるギリシャをターゲットにしたものなのかは、現時点で定かではない。

 試合は0-0のスコアレスドローに終わっている。

 トルコサポーターは、先月トルコ中部コンヤ(Konya)県アナトリア(Anatolian)で行われた欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)予選でも、ISの関与が疑われているアンカラ(Ankara)での連続爆破事件の102人の犠牲者への黙とうの際、ISを非難して「神は偉大なり」と叫び声を上げている。(c)AFP