【11月14日 AFP】ドイツ警察は13日、同国南部のバイエルン(Bavaria)州にあるアパートで、乳児8人の遺体を発見したと発表した。同国では戦後最悪の幼児殺害事件となる可能性がある。

 警察によると、現地時間12日午後、同州の町ワレンフェルス(Wallenfels)の住民から、アパートで乳児の遺体を発見したという通報があった。

 現場に到着した警察は、タオルにくるまれてポリ袋に入れられた数人の乳児の遺体を発見。現在、アパートの住人だった45歳の女性の行方を追っている。現地警察の報道官はこの女性が容疑者であるかどうかには言及せず、「少なくとも女性は死亡した子どもたちの母親である可能性が高いため、行方を追っている」と述べた。

 警察は現在遺体の検視を行っているが、うち何体かは「状態が悪い」ため、検死結果が判明するまでにしばらく時間がかかる可能性があると話した。

 地元メディアによると、捜査当局は12日夜、現場で乳児2人の遺体が発見されたと発表した。しかし13日朝、乳児7人の遺体が見つかった可能性があると発表し、さらに同日午後遅く、8人目の遺体を発見したと発表した。遺体が見つかったのはアパートの1階で、窓には子ども用の飾りが付けられていた。

 独日刊紙ビルト(Bild)は、警察が行方を追っている女性はかつてこのアパートで夫と共に18年間居住しており、2人には3人の子どもがいた。同紙によると、女性には過去の関係から他に4人子どもがおり、頻繁な妊娠を隠そうとしていた。また匿名の情報提供者によると、この女性は過去4回流産を経験したという。

 同紙の報道によると、この女性は今年9月末に夫と激しい口論をした後に引っ越したが、酒に酔った時、子どもの遺体を家の中に隠したと夫に話していたという。この会話を耳にして遺体を探し始めたアパートの女性住人が遺体を発見し、警察に通報した。(c)AFP/Ralf ISERMANN