【11月12日 AFP】(一部更新)スイスで行われた競売で4860万スイスフラン(約59億4000万円)で落札された12.03カラットのブルーダイヤモンド「ブルームーン(Blue Moon)」は、香港(Hong Kong)の富豪が7歳の娘のために購入したものだった――。落札者の不動産王ジョセフ・ラウ(Joseph Lau)氏(64)の代理人が12日、AFPに明らかにした。

 ラウ氏は、競売大手サザビーズ(Sotheby's)がジュネーブ(Geneva)で11日に行った競売で「ブルームーン」を手数料込み4860万スイスフランで落札。その直後、このダイヤを7歳の娘の名にちなんで「ジョゼフィーンのブルームーン(Blue Moon of Josephine)」と改名した。

 ラウ氏は、10日に行われた競売大手クリスティーズ(Christie's)の競売でも、希少な16.08カラットのピンクダイヤモンドを2850万ドル(約35億円)で落札し、やはり「スイート・ジョゼフィーン(Sweet Josephine)」と改名した。このダイヤは、これまで競売にかけられたクッションカットの「ファンシービビッド」カテゴリーのピンクダイヤとしては過去最大の大きさだとされている。

 ラウ氏は、以前にも娘のために希少な宝石を購入したことがある。2009年には、別のブルーダイヤモンドを950万ドル(約11億7000万円)で購入し、「スター・オブ・ジョゼフィーン(Star of Josephine)」と改名したと伝えられている。地元メディアによると、ジョゼフィーンちゃんは交際相手の元側近の女性との間に生まれた娘で、ラウ氏にはこの他にも別の女性との間に2人の子どもがいる。

 ラウ氏は昨年3月、マカオ(Macau)で、開発用地の購入のために贈賄を行った罪で、本人不在のまま有罪判決を受けた。だが、共に特別行政区のマカオと香港には犯罪人引き渡し協定がないため、ラウ氏が収監される可能性は低い。(c)AFP