■調査回答者100%、公共交通でセクハラ体験

 マリソル・トゥーレーヌ(Marisol Touraine)女性権利相の指示で行われた4月の調査結果によると、聞き取りを行った女性600人全員が、人生のある時期に公共交通機関でセクハラを受けたことがあると回答した。

 セクハラに立ち向かう際の一つの障害は、女性を強引に誘おうとする態度が、多くの人々に軽い口説きのようにみなされ、冷やかしの言葉や口笛が笑って片づけられているという現実だ。

 活動家グループ「Osez le Feminisme(恐れずにフェミニスト)」のメンバーで、地下鉄のセクハラ防止運動を始めたリマ・アチュトゥク(Rima Achtouk)氏によれば、女性側に相手にする気がなく、そのことを完全に分かっているのに続ければセクハラだ。

 同氏はフランスではセクハラがひどすぎ、普通のことだとみなされるようになっていたという。「セクハラは些細なこととされ、完全に黙認されていた。セクハラに直面したときに対抗するのは、被害者にとっても目撃者にとっても、非常に難しい」(c)AFP/Fran BLANDY