■ニュージーランド中が「幸せに包まれている」

 今大会限りでの代表引退をすでに表明し、この後はフランスに向かう予定となっている主力のダン・カーター(Dan Carter)も、母国のファンの熱狂ぶりを喜んでいた。

 カーターは報道陣に対し、「本当に格別だ。みんな、ニュージーランド人であることを誇らしく思っているし、ファンのみんながどれだけ後押ししてくれていたかをこの目で見られて、信じられない思いだ」と話した。

「記事を読んだり、こっちに残った家族や友人から話を聞いたりはしていたけれど、実際に自分の目で見ると…やっぱり最高だね」

 マッコウは、さすがに大会の疲れが残っているものの、チームは優勝パレードを楽しみにしていると話している。パレードは、同日にオークランド(Auckland)で、さらに5日にクライストチャーチ(Christchurch)、6日にウェリントン(Wellington)でも行われる。

 マッコウは「家に帰ることができてほっとしている。自分のベッドで寝られるのが待ち遠しい。何しろ、ここを発ってから12か所のホテルに宿泊したんだ」と明かした。

「だけど、まずはこれからの数日を楽しむつもりだ。国中を回って、みんなにありがとうを言うよ」

 ジョン・キー(John Key)首相は、現在の国内のムードを「幸せに包まれている」と評し、ファンも史上最強とたたえられるチームに感謝を伝えたくてうずうずしていると話した。

 さらにキー首相は、同日に公務でニュージーランドを訪問する英国のチャールズ皇太子(Prince Charles)とカミラ夫人(Camilla, Duchess of Cornwall)から、予定が合えばぜひ代表を祝福したいとの申し出があったことを明かした。

 キー首相は放送局TV3に対し、「間違いない。選手たちにお会いしたがっている。もちろん、これがニュージーランドにとってどれだけ大きなことか、どれだけ祝福されるべきことかをご存知でいらっしゃる」と語った。

 一方で、「親友」のマッコウが頂点に立ったまま引退するといううわさに関しては、コメントを差し控えた。

「あの男はここまで、テストマッチ148試合に出場して、2度のラグビーW杯優勝を勝ち取った。正しいタイミングは本人が一番よくわかっている」

(c)AFP