■「大規模」なシリア出征はない

 親露派の戦闘員がシリアへ向かったという情報は、ウクライナ東部の独立を一方的に宣言した分離派の「政府」からも、独立した情報筋からも確認されていない。

 ロシアは、アサド政権の政府軍と共に戦う地上部隊を派遣する可能性を否定し、当面は空爆のみを実施する方針を示している。

 だがロシア下院のウラジーミル・コモエドフ(Vladimir Komoedov)国防委員長は12日、インタファクス(Interfax)通信に対し、ウクライナ東部の親露派志願兵たちが今後、シリア政府軍と共に戦うことになる可能性は「非常に高い」と語った。

 だがウクライナから戦闘員が大挙してシリアへ向かっているといううわさに懐疑的な声もある。

 ロシアの軍事アナリスト、パベル・フェルゲンハウエル(Pavel Felgenhauer)氏は、分離派戦闘員の一部がシリアへ渡航したとしても、その数は「大規模」ではないはずだと語った。

「イデオロギー的な理由から(イスラム教で多数派の)スンニ派(Sunni)と戦うためにシリアに行く(同少数派の)シーア派(Shiite)がウクライナ東部いる可能性は低い」と同氏は言う。ウクライナ東部からの雇い兵は、シリアでは「中東紛争の当事者全てから嫌われている、キリスト教の十字軍」とみなされるのだという。