【10月14日 AFP】インド・ムンバイ(Mumbai)で、元パキスタン外相の著書出版に抗議する極右政党シブセナ(Shiv Sena)のメンバーが、書籍発売イベントを主催する活動家に黒いインクを浴びせる事件があり、同党の党員6人が警察に身柄を拘束された。

 被害に遭ったのは、クルシード・メハムード・カスリ(Khurshid Mahmud Kasuri)元パキスタン外相の著書の発売イベントを主催していたスディンドラ・クルカルニ(Sudheendra Kulkarni)氏。12日に同市内の自宅を出たところでシブセナの活動家の一団に襲われたと話している。

 同日に予定されていた新著発売イベントは無事実施されたが、クルカルニ氏は事件を「民主主義への攻撃だ」と非難。一方、シブセナ党の広報担当は「非暴力の抗議行動だった」と主張している。地元警察幹部は翌13日、AFPの取材に対し、事件をめぐりシブセナの党員6人を拘束したことを明らかにした。

 インドとパキスタンは1947年に英国の植民地支配から独立して以降、対立関係にあり、両国間ではこれまでに3度もの戦争が起きている。シブセナ党は先週にも、脅迫行為によってパキスタン人歌手のムンバイ訪問を中止に追い込んだとの非難を浴びていた。(c)AFP