【10月12日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights WatchHRW)は11日、シリアで新型のクラスター爆弾が使用されたとしてロシアを非難した。ただ、ロシア軍の航空機から投下されたのか、ロシアから提供を受けたシリア政府軍が使用したのかは特定できないとしている。

 米ニューヨーク(New York)に本拠を置く同団体によると、クラスター爆弾が今月4日、シリア第2の都市アレッポ(Aleppo)南西のカフルハラブ(Kafr Halab)村に投下されたことを示す写真を入手したという。

 HRWのナジム・ホウリ(Nadim Houry)中東担当副所長は「新しいタイプのクラスター爆弾がシリアで使用されている。これらが今後何年にもわたってシリア市民を苦しめることになることを考えると、憂慮すべき事態だと思っている」と述べ、「ロシアもシリアもクラスター爆弾は使うべきではないし、両国とも、国際的な禁止条約に直ちに加入すべき」だと語った。

 ロシアは9月30日にシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の反対派に対する空爆を開始。クラスター爆弾は1発の親爆弾に数十~数百の子爆弾が収納されており、ロケットで発射されたり戦闘機から投下されたりする。飛び散った子爆弾が不発弾となって残り、長期間にわたり市民の生命を脅かすことから、使用が広く禁止されている。(c)AFP