【10月12日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2015)第15戦の日本GPのフリー走行中にクラッシュしたE-モーション・イオダレーシング(e-motion Iodaracing Team)のアレックス・デ・アンジェリス(Alex de Angelis)が、脳内出血を起こし「予断を許さない状況」にあることが明らかになった。

 デ・アンジェリスは10日に行われたフリー走行4回目でクラッシュし、獨協医科大学病院(Dokkyo Medical University Hospital)の集中治療室に入った。

 クリニカ・モバイルのミケーレ・ザサ(Michele Zasa)医師は、MRI検査で脳内出血が認められたと明かし、神経系外科手術が必要か否かの判断はさらなる検査が必要になるとしている。

 またザサ医師は、10日に当初行われたスクリーニングでは脳内出血の兆候は認められなかったものの、事故後の数時間で出血したのではないかと付け加えている。

 ザサ医師は、「頭蓋内出血という状況を抱えているが、患者の容体は安定している」とし、後遺症が残るかどうか言及するのは時期尚早だと語った。

 チームによると、31歳のデ・アンジェリスは椎骨を5か所、肋骨2か所を骨折し、胸骨や左の鎖骨に軽い骨折が見られるという。また、肺挫傷を負ったものの自発呼吸をしている。

 クラッシュ後一時的に意識を失っていたデ・アンジェリスだったが、ヘリコプターで病院に搬送される前に意識を取り戻した。病室では友人やチーム関係者を認識しているものの、クラッシュについては思い出せないという。(c)AFP