【10月9日 AFP】(一部更新)ノルウェー・ノーベル賞委員会(Norwegian Nobel Committee)は9日、2015年のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を、2011年の「アラブの春」後の民主主義に貢献したとしてチュニジアの「国民対話カルテット」に授与すると発表した。授賞理由は「2011年のジャスミン革命後のチュニジアにおける多元主義的な民主主義の構築への決定的な貢献」。

 また委員会は、他の国がチュニジアの後に続くよう勇気づけることも授賞理由となったと述べた。「ノルウェー・ノーベル賞委員会は今年の(平和)賞が、チュニジアの民主主義を守ることに貢献するとともに、中東と北アフリカそして世界中で平和と民主主義を推進しようとする人々を鼓舞することを願っている」

 チュニジアの「カルテット」はチュニジア労働総同盟(UGTT)、チュニジア工業・商業・手工業連盟(UTICA)、チュニジア人権連盟、チュニジア弁護士会の主要4組織で構成され、チュニジア社会におけるさまざまな業界や価値観を代表している。「このことにより、カルテットは大きな道徳的権威を持ち、チュニジアにおける平和的な民主主義の発展の仲介者と推進力としての役割を果たした」とノーベル賞委員会は述べた。

 授賞式は、アルフレド・ノーベル(Alfred Nobel)の命日である12月10日にノルウェーの首都オスロ(Oslo)で行われる。(c)AFP