【10月1日 AFP】フィンランドの裁判所は9月30日、高齢者施設で入居者の高齢女性27人に性的暴行を加えたとして、この施設で働いていた看護師の男(24)に禁錮9年の判決を言い渡した。フィンランドの通信社STTが報じた。

 同国南西部ピルカンマー(Pirkanmaa)の地方裁判所によると、被告は2013~14年、勤務先の施設で担当していた74歳~100歳の入居者の女性たちをベッドやトイレで暴行。強姦27件、性行為の強要2件の罪について起訴されていた。

 求刑は禁錮12年だったが、判決では「当事者以外の目撃者がなく、被害女性たちも証言が可能な状態にない」事件において被告が捜査に全面的に協力した点が情状酌量された。

 被告は、保護観察処分と地域社会奉仕が妥当だと主張していたが、裁判所は「計画的」な犯行だったとしてこれを却下。禁錮刑に加え、被告に被害者への賠償金1万8000ユーロ(約240万円)の支払いを命じた。

 被害に遭ったのは認知症を患っていたり、体が不自由だったりする高齢女性たちだった。被害者保護のため、事件が起きた高齢者施設の所在地や被害者の氏名は公表されていない。(c)AFP