【9月27日 AFP】シリア情勢をめぐり、同国の現政権を支援するロシア政府は26日も、シリア国内に新設した空軍基地の軍備増強を続けている。一方で、米政府は米軍などが訓練したシリア反体制派から、弾薬などの装備が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の武装組織に渡っていたことを認めた。

 長年、シリア政権を支援しているロシア政府は、これまでの4年半で24万人以上が死亡しているシリア内戦を通じて、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)シリア大統領を断固支持してきた。そのロシアが最近、シリア政府軍に新たな武器提供を行った上、自国軍の兵力や戦闘機をシリアへ派遣したことにより、シリア内戦終結へ向けた国際努力は大きくかじを切ったかのようにみえる。

 欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)外交安全保障上級代表とイランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相は25日、米ニューヨーク(New York)で「多大な苦難を引き起こしているシリア内戦を終結させる必要性」について協議するため会談したという。またジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は、同じくニューヨークでザリフ外相と会談する他、28日にはバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の首脳会談が控えている。

 ある軍関係筋がAFPに話したところによると、シリア西部、地中海沿岸に位置するラタキア(Latakia)にある空軍基地には26日時点で、15日間連続でロシア軍の輸送機が部隊や物資を運び込んでいる。(c)AFP/Maher Al Mounnes