【9月19日 AFP】数字の上では、ラグビー日本代表がW杯を2度制覇しているスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を倒すという史上最大の番狂わせを演じる可能性はわずかしかない。それでも、ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)を率いるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、手ぐすね引いてその結果をたぐり寄せようとしている。

 2007年のW杯でコーチングスタッフの一員としてスプリングボクスを優勝に導いた55歳のジョーンズHCは、19日に行われるラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)プールBの南アフリカ戦は、日本代表がラグビー界に足跡を残す大きなチャンスだと語った。

 ジョーンズHCは会見で、「ダビデとゴリアテの戦いだ」と語った。

「彼ら(南アフリカ)はW杯史上最高の勝率を誇っている。経験豊富ですさまじいフィジカルを備えている。われわれはW杯最低の勝率で、W杯では最小のチームだ」

「それでも、われわれはこれまでで最も経験豊富な日本代表だ。われわれにとっては素晴らしい機会で、試合を楽しみにしている」

「普通はやりを持って戦うが、われわれは他のものを手に戦う。見つけたもので戦うことができる」

 ウルグアイに2勝、ジョージアに1勝とテストマッチ3連勝でW杯に乗り込む日本代表を率いるジョーンズHCは、アルゼンチン代表が先月のラグビーチャンピオンシップ(2015 The Rugby Championship)でスプリングボクスから歴史的な勝利を挙げたことを引き合いに出し、サプライズは起こりえるとの見解を示した。

「南アフリカはここ最近厳しい状況だ。ラグビーチャンピオンシップでは良くなかった」

「彼らは史上初めてアルゼンチンに破れた。南アフリカがアルゼンチンに負けると誰が想像した?すぐそこで何が起こるかは誰にも分からない」

「われわれは日本への尊敬を手にするためにW杯へやってきた。大会後に、人々に日本は尊敬すべきラグビー国だと言ってもらいたい」

「しっかりとしたプレーができれば、何勝かはできる」

 大会後に退任するジョーンズHCは、スプリングボクス戦で勝ち星を挙げられずとも、続くスコットランド代表戦、サモア代表戦、米国代表戦で勝利することを目指す。(c)AFP