【9月16日 AFP】米フロリダ(Florida)州の銃器メーカーが、キリスト教のシンボルを彫り込んだライフルを発売し、イスラム教系の市民団体から批判されている。

「クルザード(Cruzado)」という商品名のライフルには十字軍で活躍した「テンプル騎士団(Knights Templar)」の十字架と、聖書の詩編の一節が彫り込まれている。このライフルを製造した同州アポプカ(Apopka)の銃器メーカー、スパイクス・タクティカル(Spike's Tactical)によると、武器をイスラム教徒に渡さないという意図が込められているという。

 同社の広報担当者は「過激な目的を達成するために罪のない人々を殺すイスラム教徒のテロリストには使えない銃を製造したかった」とコメントし、十字軍のシンボルが入っていれば、この銃が中東に送られるのを防げるだろうと述べた。

 同担当者は、このライフルは発売から72時間で完売し、数週間の予約待ちだと述べたが、これまでに何丁売れたかは明らかにしなかった。

 一方、イスラム教市民団体「米イスラム関係評議会(Council on American Islamic RelationsCAIR)」のフロリダ支部は声明を発表し、「憎悪と分断、暴力をあおって利益を得ようとする恥ずべきマーケティング戦略だ」と非難した。(c)AFP