デジタル全盛の香港、若者に広がる「アナログ」回帰
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■アナログ機器でしか味わえない「ドキドキ」感
香港では、フィルムカメラを使う若い写真愛好家たちの数も増えてきている。中には、フィルム写真をわざわざスキャンし、画像投稿サイトの「インスタグラム(Instagram)」上で共有する若者たちもいる。
香港の住宅街、太子(Prince Edward)地区で、カメラ好きの若者に人気のフィルム現像店を経営するティニー・クワン(Tinny Kwan)さんは、彼らが時間をかけて満足感を得ることに喜びを見いだし始めていると話す。
「賭け事をする感覚に似ているかもしれない。現像された写真を目にするまでドキドキし続けることになるからね。デジタル写真はすぐに確認できるから、そういう感覚は味わえない」とクワンさんは言う。
中環(Central)地区にあるレコードショップ「Collectables(コレクタブルス)」を経営するチャンさんは、CDなどのデジタル音源しか知らなかった音楽ファンがレコードに興味を持つようになったと指摘する。
「デジタルの音をずっと聴いてきたのなら、(レコードが持つ)音の特長を味わったことがないかもしれない」とチャンさんは話す。
音楽小売り大手「HMV」のショップでは、高校生のアルビン・ファン(Alvin Fan)さん(15)が、ビンテージ物や復刻版も取り扱うレコード・コーナーの商品に見入っていた。
祖父母の紹介でレコードを知ったというファンさんは、「アナログのアルバムからは、(デジタル音源とは)違う雰囲気、違う気分、全然違う感覚が生まれる」と話す。